
世の中にはたくさんの投資家がいますが、その中でも超有名投資家たちは限られています。
ウォーレンバフェットやチャーリーマンガー、ベンジャミングレアム、ジョージソロス、ピーターリンチ、フィリップフィッシャーなど投資家の中でも超が付くほどの有名人ばかりですが、その多くの投資家は米国株で財産を築いています。
日本株でもインド株でも中国株でもイギリス株でもない米国株です。
なぜアメリカではこれほどまでに有名な投資家が生まれるのでしょうか?
その理由を考えてみましたので皆さんにシェアできればと思います。
投資への関心が他国よりも圧倒的に高い
理由の一つに他国よりも圧倒的に投資に対する関心が高いことが日本銀行が発表した資金循環の日米欧比較で明らかになりました。
日本の現金預金などの比率は52%ほどで欧州は33%、そして米国は13%と現金預金の比率は圧倒的に日本が多く米国は少ないことが資料から分かります。
投資信託や株式などの比率は日本が約16%、欧州が約31%、米国が約54%と米国が圧倒的に投資への関心が高いこともこの資料から読み取れます。
これは日本人の投資への関心が他国よりも極端に少なく、圧倒的に現金主義であるということです。
投資への関心が低ければ投資人口も少ないはずですから、そもそも有名な投資家が生まれる割合も極めて低いということになります。
米国では投資金額が現金を上回ることにびっくりされる方も多いかと思いますが、これは現金よりも株式等の投資商品のほうが信用されているということでしょう。
米国の投資家は投資商品へ絶対的信用を寄せている。半面日本では投資商品への信用はかなり低い。
これは金融教育不足も考えられますが、投資は儲からない。損をするもの。という風習が今でも残っていることが大きな原因となっているのではないでしょうか?
また、欧州では現金と投資商品の比率は同じくらいであり、どちらも大事であるという考え方を持っているようです。
市場規模が圧倒的に違う
日本と米国では圧倒的に取引される市場の規模が違うことも、日本で世界的な超有名投資家が生まれない原因かと思われます。
実際に比較してみると、東京証券取引所の時価総額は600兆円ほど、対して米国のニューヨーク証券取引所2600兆円と4倍以上もの市場規模の違いがあります。
もちろん投資家は市場規模の大きいほうへ流れますから、株価の動きは日本と米国では圧倒的な差が生まれてしまうのは言うまでもありません。
市場規模の小さい日本は株価操作などの標的にされるリスクが米国よりも高いのではないかと推測できます。
巨大な市場規模の米国株に投資し安定したリターンを確保することで、超有名投資家は日本よりも生まれやすいのも頷けます。
市場規模が大きいということはダウやS&Pの動きが世界の株価に与える影響は絶大であり、逆に言えば日本株は米国株の動きに振り回されるということです。
これは仕方のないことですが、日本の投資家は黙ってみていることもできますが、アメリカ人と同じように米国株に投資することもできるのでそこらへんの判断は自分で決めることができます。
金融教育を受けていない日本人、受けているアメリカ人
日本では金融教育を学校で受けた覚えは僕にはありません。
実際お金の使い方について学んだのは経営者と行動を共にする立場になってからです。
もし日本の数学が金融教育とするのであれば、投資において一切役に立っていないものと思っています。
明らかに米国と日本では金融教育への力の入れようは違うということでしょう。
実際アメリカに住んでみて思ったのですが、アメリカでは自分の住む家とは別に日本の一軒家よりも少し小さめのゲストハウスがあったりします。
それを貸し出すことで毎年安定したリターンを得ている人がたくさんいることを知りました。
住宅への価値づけも日本とは全く異なり、米国がいかに投資に適した環境にあるかは一目瞭然といえるほど環境が異なります。
そこで日本でも金融教育を導入するべきですが、きちんと浸透するまではまだまだ時間がかかりそうです。
こちらの記事で外国株の優位性がわかるかと思います。
このままではお金がアメリカに流れてしまうのも時間の問題ではないでしょうか?
小さいころから金融教育を受けているのと受けていないのとではそのあとの人生に大きく影響を与えるでしょう。
超有名投資家のほとんどが米国株で財産を築いたのも小さいころの環境が影響して、こういった金融への関心がずば抜けて高かったことも大きな理由の一つだと思います。
今回は超有名投資家が米国でなぜ財産を築くことができたのかを考えてみましたが、やはり僕の中では規模の違いが圧倒的な影響を持っている可能性は高いなと思いました。
投資への関心度を上げるための政策は日本の場合最低水準ですから、ほかの国よりも多く優遇されるような制度が必要なのではないかとも今回の記事を書いて思いました。
皆さんの子供が金融教育を親から自然と受けられるように、自分自身も勉強しなくてはならないなと改めて実感しました。